2013年10月3日木曜日

午後3時のシンデレラ

今日は朝起きてから仕事を始めたので頭がカチカチだ。この硬い感じは実際に肩がが凝っているからなのだろうか。

午後3時にドアのベルがなる。

お。来た来た。マイ・シンデレラ。

何の話だと思うかもしれないが、本当に彼女は私のシンデレラなのだ。

より正確に言うと、Cinderella Domestic Placement Agencyという会社から派遣される、クリーナーさんだ。

まあ、お掃除の人を雇っているなんて、と思われるかもしれない。そう、私は掃除も下手だ。正直、クリーナーを雇うために仕事をしていると言っても言い過ぎではない。なんなら、一生働こうと思っているのも一生掃除から逃げたいという思いからだ。嘘だと思うなら、一度しばらく掃除から解放されてみてほしい。私の気持ちがわかってもらえるはずだ。

アメトークの掃除好き芸人を見ていると、「掃除が好きすぎて家が汚れないから他人の家で新商品の掃除グッズを試す」などというコメントがあった。そこまで徹底しているとシンデレラも出る幕がないが、私は潔癖ではないものの汚いのは嫌い、しかし自分でやると何かイマイチで、気になって時間ばなりかけてしまう。しかもなぜか片付けているはずなのにさらに散らかるという不思議な現象が起きてくる。

だから、週に1度、あるいは2度と家をリセットしてもらうことの価値は高い。大抵うちに来る人は私のいけてなさに気づき始めるのか、だんだん少しづつキッチンのものの置き位置を変えて多少動線を整理してくれたりとお節介をしてくれるようになる。掃除用品もあそこのブランドのこれを買ってくれと指示があるから楽だ。だらしなさを解消してくれる。

そういうわけで仕事を始めてからというもの、シンガポール時代を除いてほとんどずっとお掃除のお姉さんに来てもらっている。

ちなみにシンデレラサービスは、1時間12ポンドでミニマム2時間。これまでは知り合いの家に来ている人に頼んだりしていたが、ちゃんと派遣会社を通すことにした。そうすると少し高い。とはいっても時給にして2ポンド程度の違い。大騒ぎをする金額でもない。ただちゃんとそれぞれの部屋でしてほしいことのチェックリストがあり、毎週プリントして渡せばいいので私のように掃除においてまで指導をしていくほど心に余裕のない人間には非常にありがたい。しかも掃除に洗濯、アイロン、料理まで頼める。料理は現在修行中なので泣く泣く頼んでいないが、要するに時給制で結構家の事は何でもやってくれるのだ。

へロー。

と、家に入れてあげて、私はその日の指示を出してからそのまま外出する。家にいても仕事にならないし、だいたい午後3時ごろまでには「そろそろちょっと外の風を吸った方がいいんじゃないかい」という感じになっている。だから水曜日の午後のこの時間に食品以外の買い物をするようにしている。今日は家の整理整頓に役立つ箱などを多く販売しているThe Holding Companyでお茶用のとコーヒー用のお揃いの缶をゲット。




私が暮らしたい国ではどこででもこの手の家の仕事のお手伝いサービスは一般的で、共働きの家庭のでは普通にどこの家庭でも利用している。でも日本ではあまり一般的ではないらしい。日本には移民が少ないため、労働賃金が高いからというのがそもそもの理由としてあるが、その他に他人を家に入れたくないという心理的バリアがあるようで、あまりフラットシェアというのをしないのもそれが理由だと知人が言っていた。

でも最近つくづく思うのが、(正直大した仕事をしていなくても)働くって大変で疲れる。少しでも人に頼めることを取り入れていかなければ、体が持たない。ワークライフバランスは会社にも強く要求しながら、自分も少しでも楽をしていくことを考えるしかないのかな、と思う今日この頃。イギリスは5時半ダッシュで帰宅が普通にできる国でありがたい。